岐阜県根尾村の薄墨桜(1997.10.5)


 JR大垣駅から第3セクターの樽見鉄道に乗って終点の樽見で降りる。川を 渡って20分ほど歩くと山の手に薄墨桜がある。根尾村の財産として大切に 保存されている。昭和24年にこの桜が枯れかかった時には、200本もの 若木の根をつなぐことによって再生することに成功した。
 樹高20m、根元の周囲11.5mどっしりと構えた姿は、樹齢1500年 と伝えられるのももっともと感じさせる。春には満開の桜を見物に多くの 人達が近県から集まってくる。我が家のアルバムを見ていたら、昭和60年に 母親が一足先にバス旅行で出かけていた。
 この桜は、東の「山高神代さくら(山梨県武川村)」と並んで、日本の巨木桜の 両横綱である。また、長野市の「素桜神社の神代桜」、山形県長井市の 「伊佐沢の久保桜」と並べて、日本の桜の三大巨樹という場合もある。蕾のうちは 淡紅で開花すると薄い墨色に変わることから薄墨桜と呼ばれている。
 根尾村には、もう一つの国指定の天然記念物がある。それは「根尾谷断層」である。 明治24年死者8000人を出した濃尾地震(マグニチュード8.0)の際に 出来た断層で、6mも上下にずれている世界的に有名なものである。断層面を 掘り下げた「断層観察館」が作られている。




                        1985年4月15日


現在の根尾谷断層(6mもの段差がある)             昔の教科書の写真


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