石川県白山市 (白山西麓)の「御仏供(おぼけ)杉」 (1997.5.27)


 金沢市の野町から北陸電鉄に乗り、鶴来で降りる。鶴来から中宮温泉行き のバスに乗って釜清水で降り、東へ歩いて手取川渓谷を渡ると、加賀工芸の里 に出る。この裏手に「御仏供(おぼけ)杉」がある。御仏供(おぼけ)とは、仏様に お供えするご飯のことで、杉がこの形に似ているのでこのように名付けられた。 樹齢660年、樹高19m、幹周り7.6mの大木である。
 杉は一般に直立するが、御仏供杉は写真で見るように、根元近くから枝が分かれ、 各枝が四方に伸びて、さらに小枝が上を向いて生えたためにこのような形になった と思われる。杉も下枝を払わずに育てるとこのようになるのかも知れない。建武の 中興の頃の学僧大智禅師が、修行を終えてこの地を去るに当たり、杉を逆さに植えて、 「この木が根付いて繁茂すれば、仏法盛んなるべし」と言われたと伝えられる。 (1330年)
 釜清水の近くに「弘法池」と呼ばれるところがあり、きれいな清水がこんこんと 湧いて「日本100名水」の一つに指定されている。このあたりは、昔は北陸電鉄が 白山下まで延びていて便利であったが、今は電鉄代行バスが2時間に1本程度 走っている。このバスは、どこででも乗り降りできる。



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