兵庫県篠山市大山宮の「千年モミ」 (2015.11.26)


 奥山ご夫妻と訪れたもう一本は「千年モミ」である。こちらも18年ぶりの撮影となった。昔はこの辺りは丹南町と言ったが今は篠山市である。丹波市の柏原から176号線を南下して、篠山市との境の鐘ヶ坂トンネルをぬけたところに追入神社と追手神社がある。追入神社にもそこそこのモミの木があるので紛らわしいが、追手神社のものは「千年モミ」と言われるだけあってさすがに大きい。樹高34m、幹周り8.3mで、樹齢1000年と言われても奇異には感じない。すっくと立つ姿は美しく、国の天然記念物に指定されている。
 環境庁調査によれば、日本一の幹周を誇るモミは2本記されていて、この千年モミと、もう一本は高知県四万十市西土佐津賀にある「新玉様のモミ」である。2000年調査では共に幹周は7.8mとされている。新玉様のモミは太い枝が分岐して横に張りだした壮絶な形をしているが(*)、この千年モミは単幹で美しい樹形である。
 JR福知山線の篠山口から柏原行きの神姫バスに乗って大山宮上で降り、川の手前を西に200m歩くと追手神社である。バスは1日に5本(休日は3本)しか出ていないので、うまく時間を合わせる必要がある。追手神社の住所は兵庫県篠山市大山宮302。  なお、追手神社には、モミの他に樹高30m、幹周4.9mのエゾエノキと、樹高30m、幹周3.8mのイチョウの木がある。エノキは徳島県の赤羽根大師の大エノキが8.7mの最大幹周であるが、エゾエノキは福島県の6.4mが最大のようなので、追手神社のものも、かなりの巨木と言うことになる。
* ホームページ「全国巨木探訪記−人里の巨木たち」に見事な写真と詳細な記載がある。

モミの木の下部。斜めにねじれて成長したようだ。


人と比べて幹周の巨大さが解る


少し遠くから見た方が樹形の美しさが解る


追手神社の社屋。左手に見えるのが千年モミ。


幹周4.9mのエゾエノキの巨樹


幹周3.8mのイチョウ。後方に千年モミが見える


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