志賀直哉の「真鶴」という短編を、随分小さいときに解らず読んだ覚えがある。内容は全くおぼえていないが、真鶴という地名だけが何故か印象に残った。いつか訪れたいと思っていたが、娘の家から近いので、孫同伴でここで休日を過ごすことになった。真鶴半島には、松と楠の森が大切に残されてきたと聞いていたので、森の散策を楽しみにして出かけた。 確かに、あちこちに楠と松の巨木が散在して、見応えのある森を形成している。中でも最も大きい黒松が「神奈川銘木100選」の一つに選ばれていた。写真のものがそれだと思われるが(名標板の近くで最も大きな黒松であったので..)、幹周は足らないように感じた。 説明板によれば、樹高45m、幹周5.8m、樹齢350年と伝えられる。 真鶴半島の先端部にある森までは、JR東海道線の真鶴駅からはバスが頻発している。森には数本の散策路が設けてあり、いずれも短い距離なので、30分もあればゆっくりと森を楽しむことが出来る。黒松は半島南側の散策路の途中にある。 *************************************************************** 山本さんから、「神奈川県の真鶴のクロマツの写真を拝見しましたが、お目当ての樹ではないように思いましたのでお知らせします。」というお便りと共に、本物のクロマツの写真が届いた。山本さんは、2002年度に、「神奈川の銘木100選」の木を総て歩いて回り、その保存状態を写真に撮っておられる。ここをクリックしていただくと、そのページに飛びます。 |