宮崎の飫肥(おび)という街は、その名前に惹かれていつかゆっくりと歩きたいと思っていたが、松村さんに先を越された。しかも、この町には、東郷の大楠と田ノ上八幡神社のクスという、2本の有名な楠の大木がある。松村さんもこの街が気に入ったようで、「飫肥はしっとりしたいい町です。観光客にfriendlyな町を心しているのか、散策していると出会った町の人が、自転車の女子中学生も含めて「こんにちは」と挨拶してくれ気持ちよく歩けました。」とあった。心和む光景である。 田ノ上八幡神社のクスは、神社の階段を上がったところに巨体を持て余し気味に立っている。というのも、丁度段差になった場所に巨大な根を広げ、いかにも地中から巨躯をもたげたような形で伸びているのである。この地面下の根の太さはどれほどあるのだろうかと思わず考えてしまう。樹高30m、幹周り9.20m、樹齢は400年とされ、市の天然記念物であり、また宮崎県の巨木100選の一つに指定されている。 |