静岡県浜松市「雲立のクス」 (1998.5.19)


 浜松で遠州鉄道に乗り換えてすぐの「八幡」で降りる。高架になった駅から東に 木が鬱蒼と茂った八幡神社が見える。神社の真ん中にでんと大きなクスが 立っている。県の天然記念物である。
 本来、幹周り13mであるが、中央の空洞が崩れて ほとんど2本の木が並んだ状態になっているのが残念である。しかし、 樹勢は旺盛で、枝葉は四方を広く覆っている。樹高は15m、伝承では 樹齢は1000年程度とされている。
 西暦1051年,源義家が八幡宮に参拝した際にこの木の下に旗を立てて 武運を祈ったことから「御旗楠」とも呼ばれた。また、1572年徳川家康が 三方原の戦いに敗れて,この楠の洞穴に潜んで難を逃れたとき、 木から瑞雲が立ち上ったというので、「雲立のクス」と呼ばれるようになったという。




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