新潟県弥彦町の「蛸ケヤキ」 (2018.5.23)


 昨年、「佐渡弥彦国定公園」という小学校の時に憶えた懐かしい国定公園名を想い出して、弥彦神社に行ってみようと旅に出た。弥彦神社は、越後の国の一の宮で万葉の昔より崇められてきた由緒正しい神社である。弥彦山の麓に本宮があり、634mの弥彦山の頂上に奥の院がある。有り難いことに、本宮から奥の院へはロープウエーが使える。
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 弥彦神社奥の院にも無事お参りしたあと、弥彦の町を歩いた。なかなか趣のある町でとても気に入ったが、途中で2本のけやきの巨木に出会った。一本は本宮近くの住吉神社にある「蛸ケヤキ」で、もう一本は上諏訪神社にある幹周6m余りの木である。このページでは県の天然記念物にもなっている「蛸ケヤキ」をご紹介しよう。
 蛸ケヤキは、環境庁調査によれば、樹高35m(実際はもっと低い)、幹周9.5mで新潟県の天然記念物に指定されている。後ろにある寺は曹洞宗の天高寺で、住吉神社はけやきの下にある小さな祠である。蛸ケヤキは名の通り、数本の太い枝が上方に伸びて、蛸を逆さにした格好になっている。幾本かの枝は既に切り取られて今は蛸の足が減っている。
 上越新幹線の燕三条駅、あるいは越後線の吉田駅で弥彦線に乗り換えると、終点が弥彦である。駅から花見小路を東に進み、突き当たりを左折して外苑坂通りを300m、信号で右折して神社通りを300m歩くと弥彦神社の一の鳥居に着くが、その手前100mほどの所、左側に蛸ケヤキが見える。

全体像。住吉神社は蛸ケヤキにすっぽりと包まれている。


確かに蛸の足のような太い枝が上方に伸びている。


近づくとさらに迫力がある。


少し向きを変えてみる。


裏側から見ると、蛸の足の大枝がかなり切り払われている。


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