東京都にお住まいの小林さんから、前回お約束いただいた小平市の大ケヤキの写真を送っていただいた。この木は、小平市最大の巨木で、市の天然記念物に指定されている。下の写真のように、根元がすっきりとしていて、端正な姿で直立している。枝張りも良く、葉の茂っているときに遠くから見ると森のように見える。以下は竹内さんによる素敵な案内である。 ***************************************************** 「小平には農家の屋敷林のケヤキが多くあるが、中でもこのケヤキは飛びぬけて大きい。真っ直ぐに、高く(樹高:35m)、太い幹(幹周:6.78m)が伸びている。そして、面積が400uあるといわれている大きく広がった枝は典型的なケヤキの巨樹だ。竹内家がこの地に移り住んだ1660年代に植えられたもので、樹齢は約340年。農家の庭にあってケヤキにとって恵まれた環境に育っており、太い枝が切られた様子も見えない。これだけ枝が広がっていれば、台風などのときはかなりの大枝が落ちるだろう。この木を守る竹内家のご苦労にも感謝したい。市の天然記念物に指定されているが、武蔵野のケヤキの代表として都の天然記念物に指定されるのがふさわしいと思う。 この木のすぐそばを小川用水が流れている。小川用水は、小川村の開拓のため玉川上水から分水したもので、玉川上水が完成して4年後の1657年に完成している。竹内家がここに移ったのも小川用水を利用した開拓のためだろう。」 西部拝島線の東大和市で降りて、青梅街道(都道5号線)を西に1km程戻ると、立川に向かう立川通りが分岐する「小川三叉路」である。この三叉路から南南西の方向に大きなケヤキの木が望まれる。これが「竹内家の大ケヤキ」である。なお、東大和市駅の南側には「東京都立薬用植物園」があって、四季折々の草木の花を無料で楽しめる(定休日は月曜)。 |