京都府宇治市の「岩間寺の大カツラ」 (2001.10、小森さん)


 滋賀県大津市の正法寺(通称、岩間寺)は西国三十三カ所の第十二番目のお寺である。ここの大カツラの写真を、小森さんから送っていただいた。この木は、面白いことに、「宇治市の名木百選」に入っている。これは、岩間寺が、京都府宇治市と滋賀県大津市の境の岩間山の山頂近くに建っているためである。
 もう一つ間違いやすいのは、この寺の開祖泰澄大師が千手観音を見たという「桂のご神木」が境内にあることであろう。この神木は、伝承の樹齢1200年からは巨木のはずであるが、ずっと小さい。少し離れた谷間に立っている写真の桂が本物の巨木である。
 樹高27.4m、幹周11.5m、推定樹齢500年と言われており、宇治市の名木百選に入っている。環境庁調査には出ていない。
 岩間寺に行くのは、ちょっとしたハイキングである。寺は標高443mの岩間山の山頂付近にある。JR琵琶湖線石山駅で降りて、南郷中学経由新浜行きの京阪バスに乗り、中千町で下車、ここから徒歩約60分である。幸いなことに、毎月17日には岩間寺までの直通バスが1日4本運行される。
 最下段に、小森さんのお便りの一節を載せました。




 先日忌明けの法要で京都に帰る途中、立ち寄った宇治の岩間寺の大カツラの写真をお送りいたします。日本一と唱っていますが、枝の張り具合と樹高が一番なんだ!と、寺にいた坊さんが自慢していました。もっと大きいのはあるんですがね・・・
 孟宗竹が蔓延ってカツラをいためるからと、周りを切り払い、道を作って綺麗に整備するなんて言ってましたから、そんなことはしないで竹を排除するだけで桂の木にはあまり触らないで下さいとお願いしておきました。放っておくと、周りを固めてベンチや賽銭箱なんかを置きかねないですからね。


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