高校同窓の鵜飼さんから銀杏の木の写真を送っていただいた。巨木というのではないが、太平洋戦争の東京大空襲を経験して一部が炭化したイチョウである。以下は鵜飼さんのメールの一節である。 「東京都美術館の敷地に焼夷弾を受け焼け焦げたのに、新芽を出し今では立派な木になり葉をいっぱいつけ堂々と立つイチョウの木があります。普段はその木には近づけませんが今回東京都美術館開館90周年記念展 木々との対話 という展覧会が5人のアーチストにより開かれています。その中の一人田窪恭治さんがこのイチョウの木を使い作品を作られています。田窪恭治さんはフランスの田舎の古い教会をリンゴの絵を描いて再生させたことで有名な方です。 アーチストトークの前に、田窪恭治さんや映像製作者尾高俊夫さん達とランチをして、アーチストトークで美術館の中に展示されてる作品のご説明を聴き、最後に外に出てイチョウの木の前で作品のご説明を受けながらイチョウの木を眺め感動しました。10月2日まで展覧会があります。それが終わるとまた木の近くには行けません。行く方は休みの日に気をつけてください。」 樹高は20m、幹周は5mほどである。 東京都美術館へは、JR上野駅の公園口を出て、横断歩道を渡り、西洋美術館を右手に見て直進し、噴水のある広場を抜けて右手前方に進む。イチョウは裏庭にあって通常は見ることが出来ないが、カフェやレストランからは眺めることが出来そうだ。 なお、鵜飼さんは日本水彩画会の主要メンバーであり、先年逝去されたご主人は世界的に著名な数学者であった。羨ましいご夫婦である。 |