神奈川県湯河原の「山神の樹叢」−ホルトノキ (1998.3.9)


 湯河原にはもう一つ国の天然記念物がある。やはり土肥一族の屋敷跡で山の神が祀られていた場所であり、自生して繁茂した木々が伐採を免れて大きく成長したもので「山神の樹叢」と称されている。タブの木、ヤブニッケイなどの大木があるが、最も大きいものはホルトノキである。樹高25m、幹周り5.5m、推定樹齢300年とされる。
 最近は街路樹によくホルトノキが使われるが、これほど大きくなるとは知らなかった。鬱蒼として、これ一本で森をなしているように見える。何百年にもわたって大切に保護されてきたのであろう。
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 このホルトノキの巨木は1996年頃から急速に蔓延した萎黄病に感染し、2000年には枯死した。また、山神の樹叢はホルトノキの樹林として貴重な存在であったが、本病のため総てのホルトノキが2003年には消滅した。




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